匠の麺づくり
美味を研く、三十六時間。
勇製麺の三輪そうめんは、真冬の極寒期に造られます。
粉から麺ができるまでは、足掛け二日間、三十六時間。
ゆっくりと時間をかけて、熟成と延ばしを繰り返しながら
その細糸のような容姿と奥深い風味が形成されるのです。
大量生産では決して出せない味がここにあります。
麺師が長年培った、手延べの技術と豊富な経験。
素材選びや製法への、自信とこだわり。
日毎に気候を見ながら粉・水・塩の配合を決める「勘」。
どれが欠けても、本物の三輪そうめんは造れません。
【1日目】
/ 捏ね /
塩水と小麦粉を合わせて練り込みます。
/ 複合 /
捏ねた生地をまとめて麺圧機で整えます。
/ 板切り /
生地を帯状に切り出し、薄く引き伸ばします。
/ ウマシ /
数時間、ウマシ(熟成)させます。
/ 巻き入れ /
麺の表面に綿実油を塗りながら
麺を徐々に細くしていき、さらに熟成させます。
/ 掛け巻き /
麺によりを掛けながら、
2本の管に八の字形に掛けます。
/ 小引き /
麺の熟成の具合を見ながら、
約60cmに引き伸ばします。
/ 熟成 /
熟成箱に入れて翌朝まで約15時間熟成させます。
【2日目】
/ さばき /
麺を旗に付け、長い箸でさばきながら
少しずつ延ばします。
/ 門干し /
2m程度に伸ばした麺を乾燥させます。
/ 小割 /
乾燥させた麺を19cmに切り揃えます。
/ 結束 /
検品しながら50gに結束して箱詰めします。
勇製麺 麺師プロフィール
四代目麺師・小西泰秀
昭和38年、奈良県桜井市生まれ。
商社勤務を経て昭和60年より先代の跡を継ぎ麺師となる。
平成5年、第一回手延そうめん技能検定試験合格。
平成26年、三輪素麵工業協同組合素麺品評会にて優秀賞受賞。