極寒のそうめんづくり。
2024.01.20|生産者インタビュー
新年になり、すでに20日が過ぎました。
遅くなりましたが、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、勇製麺での手延べ素麺づくりは1年で最も過酷な時期に入っています。
「三輪そうめん」は冬に製造するのですが、
1月から2月の一番寒く、空気が乾燥する季節に製造するのが
「三輪そうめん 神杉」です。
三輪そうめん最高等級である「プラチナ帯」の神杉は、
強力粉の配合が最も多い「強い」粉を使い、乾燥した寒い空気の中で
最も細い麺線に仕上げなければならないので、その日の天候・湿度に合わせて
水分、塩分量の調整、熟成の時間、延ばすタイミング、綺麗に掛ける技術、、、
どれをとっても非常に難しく、麺師が最も緊張する麺になります。
そのため三輪そうめんの製造元でも作っているところが少なく、
三輪そうめん全体の流通量の10%未満といわれています。
勇製麺の従業員さん達も、冷え込む空気の中、緊張する麺づくりに
いつもより疲労の色が見えますが
頑張って製造してくれています!本当にありがとうございます。
近頃テレビ番組の影響や、お客様の口コミで認知度が上がってきたのか、
ご新規のお客様からも「神杉」のお問合せを年中いただきます。
勇製麺の神杉は、1月~2月に製造した麺をさらに1年間蔵で熟成させるため、
店頭に並ぶものは「古物(ひねもの)」といい、1年前のそうめんになります。
神杉は細い細い麺線のおそうめんですので、1年寝かせて古物にすることで
麺の水分がさらに抜け、歯触りが固く、
いわゆる素麺の「コシ」をより強く感じていただけるようにしています。
神杉を製造できる日程はスケジュールをいっぱいにして
精一杯製造してはいるのですが、どうしても製造できる日程、
一日で製造できる量が限られますので、例年、夏のお中元シーズンには
すべて完売してしまうので皆様に食べていただけず、心苦しい限りです。
ですが、食べていただいたお客様からは本当にうれしいお声をたくさん頂戴し、
私たちの大きな励みになっています!いつもありがとうございます。
今年も例年通り4月1日から販売いたしますので、
是非一度食べてみてくださいね。
もちろん、ほかの麺も自信たっぷりに美味しい麺達ですので、
ぜひお好きな麺を見つけてください。