三輪そうめんの卸値は神様次第。
2024.02.03|そうめんエンタメ
勇製麺からほど近い奈良県桜井市三輪地区には
パワースポットとしても有名な「大神神社(おおみわじんじゃ)」があります。
奈良時代に大神神社の神主であった大神朝臣狭井久佐(さいくさ)の次男、
穀主(たねぬし)という方が、飢餓と疫病に苦しむ民を助けるため祈ったところ、
神様の啓示を得て小麦を撒き、水車で粉に挽き、湧き水で捏ねて細く伸ばし、
素麺作りを始めたという伝承が伝わっています。
三輪素麺と大神神社はとっても深いかかわりがあるんですね。
さて、1月には全国的に有名なあちこちの神社で「えびす祭り」がありますね。
ここ三輪のえびす祭りは、三輪恵比須神社にて「三輪の初えびす」として
毎年2月5~7日の3日間に行われます。
三輪恵比須神社の御祭神は 八重事代主命(やえことしろぬしのみこと)といって
大神神社の御祭神、大物主大神(おおものぬしのかみ)のお子さんなんですよ!
桜井市金屋という場所で日本で最初の市場「海柘榴市(つばいち)」が
開かれたのですが、926年の初瀬川の氾濫で流失し、
三輪へ市の守護神とともに移り、恵比須神社となりました。
なので恵比須神社は「日本最初市場の神」とも呼ばれている商売の神様なんです。
「三輪の初えびす」は3日間あり、その初日、宵宮に
卜定祭(ぼくじょうさい)が行われます。
卜定祭はご祭神に地元特産の三輪素麺の卸値を占う祭典で、
生産者や販売業者の参列のもと、神職が三ツ鳥居前の大床で卜定の儀式を行い、
新しい年の卸値がご神意のまにまに決められます。
昔ながらの三輪そうめんである「誉」1箱18㎏の初相場を、あらかじめ100円刻みで
「安値」「中値」「高値」と決め、「値」を書いた紙玉を20個用意します。
そして、神職が筒状の麻を近づけ、くっついた紙玉を神意とします。
占いで決めるなんて、おもしろいですよね!
その後三輪素麺音頭保存会の方により「そうめん掛唄」が奉納されるんですよ。
今年も明後日から始まりますね。
さあ、今年の神様の神意は?何値になるのかな、、、?
三輪恵比須神社の「三輪の初えびす」へぜひお出かけしてみてください。